律子(安藤聖())が美瑛()に帰っ()て来た。この間から、駅前の売店でソフトクリ()ームを売っ()ている。
彼女の帰郷は瞬く間に町の人の知るところとなった。 律子は高校を()卒業すると同時に女優を目指し上京した。
いっときはテレビに出たものの()、ほぼ鳴かず飛ばず。ついには男にも捨てられ、傷()心での里帰りなのだという。
そんな話を聞いた農家の春夫()(金子貴俊)は、気が気ではない。
ずいぶん昔に()律子に振られ、今()も未練を残しているのだ()った。
()律子の親友()・信代(小林きな子)は、傷ついた律子を心配する一方、
これまで全く浮いた話の出ない春()夫のことも気にかかり、ならばいっそのこと二人をくっつけようと思い立つ()。
信代の思いつ()きは、春夫の姪・サチ(福田麻由子)にも伝わり、母親(藤田弓()子)まで作戦に加わることとなった。春夫の周りみんな()で、春夫の恋を成就させようというわけ()だ。
この作戦の中心にいるのは、町の若者の間で「恋愛の神様」()と呼ばれる職業不詳の男(きたろう)だった。